2014年10月アーカイブ

2014年10月31日

生前贈与加算について

生前贈与加算とは、相続又は遺贈により財産を取得した人が、被相続人からその相続開始前3年以内に贈与を受けた財産があるときは、その人の相続税の純資産価額に贈与を受けた財産の贈与の時の価額を加算します。

相続開始前とは被相続人の死亡した日以前をさします。

 

(1)加算する贈与財産の範囲

被相続人から生前に贈与された財産の内、相続開始前3年以内に贈与されたものが対象です。相続開始前3年以内に贈与されたものであれば、贈与税がかかっていたかどうかに関係なく加算することになります。

したがって基礎控除額110万円以下の贈与財産や被相続人が亡くなった年に贈与を受けた財産の価額も加算することになります。

 

(2)加算しない贈与財産の範囲

①贈与税の配偶者控除の適用を受けた財産

贈与税には婚姻期間が20年以上の配偶者から居住用の財産の贈与を受けた場合は2,000万円まで非課税になる贈与税の配偶者控除というものがあります。この贈与税の配偶者控除の適用を受けた配偶者控除額に相当する金額は生前贈与加算する必要はありません。

 

②父母や祖父母などの直系尊属から贈与を受けた住宅取得等資金

平成2411日から平成261231日までの間に住宅取得等資金の贈与を受け、その住宅取得等資金で居住用家屋の新築若しくは取得又は増改築をして翌年315日までに

居住している場合は一定金額について贈与税が非課税になります。この非課税部分の金額は生前贈与加算する必要はありません。平成27年度の税制改正でH291231日までの贈与は適用が受けられることに延長されます。

 

③父母や祖父母などの直系尊属から一括贈与を受けた教育資金

平成2541日から平成271231日までの間に30歳未満の子供や孫の教育資金に充てるため金融機関で教育資金口座の開設等をした場合は1,500万円までは非課税になります。この非課税部分の金額は生前贈与加算する必要はありません。

 

Point!!)

○相続又は遺贈により財産を取得した人が被相続人から相続開始前3年以内に贈与を受けた財産 相続税の課税対象となります。

○相続又は遺贈により財産を取得しなかった人(相続人以外)が被相続人から相続開始前3年以内に贈与を受けた財産相続税の課税対象とはなりません。


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