2010年9月アーカイブ

2010年9月24日

節税対策としての賃貸物件の建築

一般的に言われている、節税対策の一つとして、賃貸物件の建築を行うという方法があげられます。

この方法の良いところは財産評価が下がることです。

(借地権割合×借家権割合×賃貸割合) → この分だけ土地の評価が下がり、節税につながります。

ただし、デメリットもあります。

主には、資金繰りです。

家賃収入と出来ていくお金(借金返済・運営経費・支払利息・所得税・住民税等)を比較して出て行くお金が多いことが良くあります。

所得税・住民税は家賃収入から経費を引いた残りの金額にかかってきますので、所得税・住民税も増えてしまうのです。

賃貸物件の建築による節税の方法が大きな視野で見た時、ご自身の節税対策としてマッチしているのかどうか。

その判断が必要となります。

2010年9月16日

相続時精算課税制度について

相続時精算課税制度とは資産をスムーズに次の世代に渡すために設けられた制度です。

贈与時に贈与財産に対する贈与税を納め、その後相続が発生した時にその贈与財産の贈与時の価額と相続財産の価額とを合計した金額を基に計算した相続税額から、既に納めたその贈与税相当額を控除することにより贈与税・相続税を通じた納税を行うものです。

【要件】

65歳以上の親から20歳以上の子への贈与であること(住宅取得等資金の場合には、親の年齢制限なし)

・贈与を受けた年の翌年21日~315日までの贈与税の申告期間内に、贈与税の申告と一緒に届出(相続時精算課税選択届出書※)が必要

・課税価格:贈与者毎に計算をします。

・特別控除:2500万円

・税率:20

【メリット】

・2,500万円まで贈与税がかからない

・財産を自分の名義に出来る

・贈与を受けた財産から利益を受けることで、相続財産の増加を相続人に移転でき相続対策に繋がる

・今後価値が増加していくであろう財産を早めに相続人に移転させておくことで、相続税の節税に繋がる

【デメリット】

・相続税がかかる人については、財産価値の下落分が不利となる

・一度選択すると暦年贈与(110万円控除)には戻れない

将来、相続税の税制改正があり、これまで相続税がかからなかった人にも相続税がかかる可能性がある。

 

今般の贈与税の非課税制度拡充と合わせて、相続時精算課税適用の選択は以上のようなことを踏まえてご検討ください。

2010年9月 9日

代償分割について

争族対策のひとつである「代償分割」についてご紹介します。

事業用の土地 ・建物など売却による分割が難しい場合に、特定の相続人が財産を相続する代わりに、他の相続人に金銭などを与える方法です。

遺産額が増える訳ではないため、相続税の総額は他の分割方法と変わらず、また、各人の相続税の負担も誰かの負担が重くなることはありません。

代償金を受け取った人にその金額分の相続税が課され、代償金を支払った人はその額を相続財産から差し引くこととなります。

ただし、もともと売却できない事情があるために代償分割をする為、特定の相続人が代償金の支払と自分の相続税について、自らの収入ですべてまかなわなくてはならない。ということが起こる可能性があります。

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